色々な業務(に限らない)には「なぜ」=理由がある。 それを考えることで、業務のレベルを飛躍的に向上させられる。
『「なぜ」を考える』とは
自分が「○○をやろう」と思ったときや、「○○のタスクをお願いします」と言われたときに、その理由を突き止めること。
例
- 変数名の typo 修正 → 間違った命名は意味が間違って伝わってしまうから
- ドキュメントを書く → 決まったことを残しておかないと、後で思い出せなくなったときに困るから
『「なぜ」を考える』を始めるためのステップ
「考えるぞ」と自分の中に意識を持っておくことが大事。
トレーニング方法としては、定期的に「今やっているこれは、なぜやっているんだろう」という問いかけをしてみるといい。 Slack 等でリマインダーを設定しておくのがおすすめ。
もしくは「○○をやるぞ」と思った瞬間に、一旦手を止めて考えてみるのもいい。
なぜ『「なぜ」を考える』のか
タスクをこなすだけでは、ただの作業者にしかならない。 理由を理解してタスクに取り掛かることで、それ以上の価値を生み出せるようになるから。
例
- 変数名の typo 修正 → コードと名前の意味に開きがあれば、名前自体を変更することでコードをよりよくできる
- ドキュメントを書く → 内容が後で思い出せなくなるなら、その前提知識も思い出せなくなるはず。それも記載しておけばドキュメントが役に立つ可能性を高められる
「なぜ」の考え方
ありとあらゆる行動において「なぜ」が考えられる。 例えば、「ドキュメントを書く」もそうだし、「タイピングする」もそうだし、「エンターキーを押す」もそう。 全てに「なぜ」がある。
「なぜ」は複数ある 単純に(1 つの観点で)複数あることもあるし、複数の観点から考えられることもある。
例えば、自分が「ドキュメントを書こう」と思ったとき、その理由として「忘れてしまうから(外部記憶への保存)」「忘れないように(書くことで覚える)」「他の人も見られるから(情報共有)」といった「なぜ」がある。 これらは「なぜドキュメントを書くのか」という、メリット・デメリットの観点で考えたときの話。 他にも「なぜドキュメントを書こうと思ったのか(行動意欲)」という考え方もできる。
発展形「なぜなぜ分析」
「なぜ」を考えた結果に対してさらに「なぜ」を考えていくことで、根本にある問題を明らかにする手法。 「根本にある問題を明らかにする」というのは、具体的な案で解決できる直接原因ではなく、直接原因のもととなった根本原因を見つけるということ。
具体例をあげると、障害対応における「暫定対応」と「恒久対応(再発防止策)」がこれに当たる。
暫定対応が「revert する」で、エラーが発生しているコードを取り除く。
恒久対応が例えば「DB とコードで型が違っていたので合わせる」。
こうして根本原因を見つけることで、今後同じ事象が発生するのを防げる。